アメリカ英語とは呼称も異なるイギリスの教育システム。ややこしいですが、イギリスに留学する際や移住する際は、会話時に役立つので頭の片隅に入れておきましょう。
【結論】イギリスのカレッジは専門学校
College(カレッジ)はアメリカだと大学を指しますが、イギリスでは専門学校を意味します。卒業後は学士号(Degree)ではなく、Diploma の取得となります。専門学校なので、基本的には日本と同様に義務教育を終えた10代後半の学生さんが大半。とはいえ、大学でも大学院でもそうですが、キャリアチェンジや方向転換の為に専門学校で勉強する社会人学生さんもいます。

私はイギリスでアロマセラピー・スパセラピーの資格取得の為に留学していて、カレッジ=専門学校に通っています。30歳での留学なので、10代の学生さんばかりの学校はやはり抵抗があり、受験の際は社会人学生のいる学校のみに絞りました。とはいえ、留学生となるとそもそも、留学生(Tier 4ビザの学生)を受け入れている学校が限られているので、その分、選択肢がもともと狭いということは念頭に置いておきましょう。
実際私のクラスは19人中14人が10代の学生さんなのですが、話す言語が英語のせいか、もともと人種的に大人っぽく見えるせいか、皆さん10代とは思えない貫禄ありです。その他の学生さんは私より少し年上のママさんたちが中心です。
イギリスの教育システム
Early years:義務教育開始前の一年間(4~5歳時)に行われコース。
Primary years:義務教育の初期段階。初等教育。学年の数え方は、日本みたいに小学校一年生という数え方ではなく、義務教育期間通して数えます。1年生から11年生までで16歳で義務教育は終了。
Secondary education:義務教育の最終段階。中等教育。最後の11年生の年(16歳)にはGCSE(=General Certificate of Secondary Education)全国統一試験を受験します。
Further Education (FE) :専門学校(カレッジ)はfurther education の括りに入ります。専門学校で職業訓練をする学生さんもいれば、大学に進学希望の場合は、シックス・フォームという教育機関へ進みます。大学進学希望の場合は必ず、ファンデーションコースを受講する必要があるのです。日本でいう高校生の年なのですが、普通科メインの日本の教育に比べて、この時点で大学進学するかどうするかがある程度決まってくるのが特徴的。とはいえ、私の通う職業訓練専門学校では、だいたい若い子は2~3年、自分の学びたい内容に合わせてコースを取り、そのあと大学に進学を考えている子も中にはいました。
Higher Education (HE):大学、大学院
さいごに
イギリスのカレッジ(専門学校)は、職業訓練に特化している為、学習内容も座学だけではなく実践型が多いのが特徴的です。さらに、専門学校でのコース終了後には国公認の資格が取れる場合が多いです。普通科の高校に行ってなんとなく大学受験か専門学校・短大へ進むという日本の教育システムとは異なり、中学卒業時に今後の進路に向かって、進学先を選ぶといった感じです。その為、より早い段階で専門分野を決めて向き合う機会があるのではないでしょうか。
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