富士山山小屋バイトを知ったのは有名インスタグラマーのAYAさん(@ayataned)がきっかけでした。世界中をテント担いでカナダ人の彼氏と飛び回るAYAさんが、日本一時帰国時に富士山の8合目でのアルバイトの様子を投稿していてとても興味を持ったのです。というのも、最近自分が考えもしなかった方法で意外としっかりお金を稼ぐ方法があるという事実に気が付き、バイトであれネットであれ、正社員で働く以外の方法にとにかく興味津々。せっかくの長期の一時帰国なので応募。富士山バイトやってみたいけど、イマイチ一歩踏み出せない。そんな女子たちの為に情報共有します。
富士山山小屋バイトに至った背景
シンガポールで退職ーイギリス留学の間の二か月間の一時帰国。ビザ申請の関係で日本に早めに帰国することになり、二か月いるうちの一か月はバイトすることにしました。どうせなら日本一のところで!30日間ぶっ通しで働けばシンガポール時代の月給とほぼ同じになる!という浅はかな計算により富士山山小屋バイトすることにしました。
実際、私が30日間もぶっ通しで働けるわけないのですが。。。
富士山山小屋バイトの応募方法
応募できる期間
6月下旬から9月中旬までの期間。
応募方法
各山小屋直接かウェブにて。
私はGoogle検索で「富士山 山小屋 バイト」で検索かけて一番上に出てきたリンク(http://www.mtfuji.jpn.org/job.htm)より応募しました。こちらから応募すると、どの小屋になるのかは運次第。
[st-kaiwa1]海外在住にとってありがたい点は、面接ない&働く期間を割と自分で決められる&期間中毎日働ける! バイトによってはなかなかシフトに入れてもらえない⇒収入が思ったように入らないものもあることを考えるとその点、このバイトはまとまったお金を確実に手っ取り早く得る手段としてあり◎[/st-kaiwa1]
事前の連絡
メールのみ。一度実家に合格の電話が来たのですが、個人の携帯番号が国外のものということもあり、基本的に連絡はメールでした。
そして・・・あろうことか途中で途絶えましたw そして、短文で「来たい時に来ちゃいなよ」ってゆー雰囲気漂う、良く言えば自由な悪く言えば適当な感じで。でも、合格の連絡も来たし、きっと忙しいのだろうと思って、ほとんど情報のないまま突撃。お金欲しいしし行くしかないのです。謎だらけのまま向かいました。
バイトのシフト・勤務時間
1日10時間勤務で、間に1~2時間の休憩をはさむため基本11時間から12時間拘束です。
休みみは基本的に希望を出さない限り、ないのです。夏季バイトは宿泊先が二つあって、五合目と麓の寮です。五合目に1~2泊、麓の寮に1泊をひたすら繰り返します。ちなみに五合目にはシャワーも洗濯機もないので、身の清潔を保つ為の下山といった感じです。五合目から麓の寮までは車で30~40分くらい。
下山する時のシフトは基本7時(もしくは6時半)開始17時あがりで、社員さんと同じミニバンもしくは乗れない時はバイト用のミニバンがもう一台でます。五合目へ向かう翌朝は、7時45分に寮の近くの待ち合わせ場所で車に乗るか、早番の場合は6時45分くらいです。9時に勤務開始で20時もしくは21時まで働きます。5合目に2泊する場合の2泊目は8時くらいに開始⇒20時、21時終了です。
宿泊先(五合目と麓の寮)の詳細
五合目
五合目泊の時はお客さん宿泊用の大広間や個室がある3階に女子従業員用の個室がちゃっかり混ざってるのです。が、3~4畳くらいの狭いスペースに3段ベッドがドカーンとwそれでほとんど部屋が埋まっていて一応ぎりぎりでもう一つ布団を敷けるスペースがあるので最大なんと4人泊まれてしまうのです。この3段ベッドがなんと言っても睡眠不足の鍵なのだ笑 人によって夜行性の人、私みたいに睡眠命の人と生活スタイルには違いがあってその違いは埋められない。
夜行性組みと一緒だとどうしても彼らがベッドに入る時の揺れで起きる+3段ベッドの揺れは寝相ですら伝染するのです。なので、誰かがイライラして眠れなくてベッドの中で動きまくっているとそれは揺れとしてこちらまで伝わってくるのである。2段ベッドだったらそれが自分以外の一人で住むのに3段ベッドは、一人終了したかと思いきやもう一人いるというトラップがあるのです。辛い。(もちろん逆もしかり、私が起こす側に回ってしまってたこともあるでしょう)
さらには登山客で宿泊の方はご来光を見るべく早朝3時や4時に出発する方も少なくないので、ワクワク起きる登山客の嬉しいエネルギーにより起きてしまうことも少なくなかったのです。
下山時の麓の寮
女子用、男子用別にアパートの一室を会社がバイト用に借りていてくれてました。女子用は2LDK?キッチン、テレビのある間、畳部屋とトイレシャワーでした。海外暮らしのせいでベッドに慣れてしまっていて、畳で寝るのがかなり新鮮でした。下山の寮も他女子バイトと基本シェアなのですが、下山のタイミングがあまり被らず割と一人で使えたのはかなりありがたかったです。もはやそうでもしないと、死んでしまうw アラサーは一人の時間も大切なのです。
富士山の五合目の基礎情報
富士山五合目情報🗻
✅標高は高尾山の約4倍
✅水は毎日麓から運んでいる
✅トイレは水節約の為泡で流す
✅自発電
✅普通車NG、登録されている大型バスでの訪問(麓の駐車場からシャトルバスあり)
✅中国人観光客の爆買いパワーがここにも!
✅登山者より観光客の方が多い#のりこと富士山— のりこ@海外移住×セラピスト (@Norico_overseas) July 27, 2019
バスで行けるので便利と思われがちですが、標高は意外と高くて2305M高尾山の約四倍もあるのです。なので実は雲の上。天空にいるのです!社員さんが言っていた天空にいるという表現が素敵すぎて、バイト中のモチベーション維持にしてました。
とはいえ、標高高いだけあって、お客さんでも5合目とはいえ具合悪くなる人もいますし、私は布団敷き担当の時なんか、ちょっと往復しただけで、はあはあ息切らしてました。
気候は想像以上に暖かかったです。到着した頃の7月中旬はまだ梅雨があけていなかったので、長袖必須でしたが、開けてしまうと汗かいてしまう暑さ。さらには曇りでも紫外線がかなり強いので知らず知らずのうちに日焼けしてしまいます。日焼け止め必須。また、紫外線のせいなのか気温が24度くらいでも晴れていると、体感温度はそれ以上でした。半袖必須です。
五合目、山小屋の具体的な仕事内容
実際に働かせていただいたのは、富士山みはらしです。近隣のお土産屋さんも同じような構成のところが多く、宿泊施設がないところもありますが、お土産屋さんはどの建物にもしっかり入ってます。5合目は観光バスで毎日中国を中心にタイ、ベトナムなどから団体客が大量に来るので登山客ももちろんいるけれどそれ以上に観光客あってビジネスが成り立っているという感じ。
二階:レストラン・お食事処
三階:宿泊施設
主に一階お土産屋さんのレジ担当でした。一言でレジとは言え、観光客の為の免税対応やカード、アプリ、電子マネーといろいろな支払い方法に対応しています。中国人の爆買いパワーは本当すごくて免税にする為に敢えて5000円以上購入したり、平気で1万、2万をぽんぽん支払っていくので本当びっくり。その分、品出し&商品の陳列作業も忙しくなります。
途中外の、にくまん、アイスクリーム、フランクフルトを販売している売店に配属され2週間くらいひたすらソフトクリームを巻きまくっていました。
やりがいを感じた瞬間としては、トラブルがあった時の通訳、英語での館内放送、宿泊の方のチェックインなどでしょうか。これらは、まじでたまにで、基本的には雑務をこなすといった感じです。トイレ掃除も順番でやります。
バイトは学生さんが大半
筑波大学の国際学部の学生さんが毎年多いのだとか。今年も大半はそうでした。他大学の学生さんもちらほら。皆、知り合いやお友達の紹介が多いのだとか。
その他、20代前半の海外に長期滞在する為に、富士山バイトをしている方や20代後半のワーホリ帰りの方や映像を作るという目標達成の為に働いている方など、いろいろな刺激をいただきました。やはり季節労働は海外在住者が多い傾向になりますね。というか、働く側にも雇う側にも都合がいいのでしょう。まあ、そんな訳でバイトの中で私最年長でした。同じ制服着ているせいか、「何年生?」とか聞かれることもあり、何度返答に困ったことか。いや~でも納得。住み込みバイトは、体力的にきついから、本当若いうちがいいのかなと。でも、年々学生さん以外の方のバイトも増えているのだそうです。
五合目バイトにおすすめの持ち物
制服としてポロシャツ2枚、薄手のジャケット1枚支給されたのでズボン多めがGOODです。
ユニクロのウルトラストレッチレギンスパンツ(1900円+税)が大活躍しました。まあまあちゃんとして見えるけれど、履き心地はヨガパンツよりなのでラクチンでした。荷物運びなどで結構動きまわるので大正解でした。とはいえ私は二本しか持って行かず割と回すの大変でした。ちなみに色は黒がおすすめ!外でアイス作ってる時にベージュのズボンが汚れたので。
以上を踏まえてリストにすると、
・長袖1~2枚(万が一寒い時用)
・オフの時間用の半袖Tシャツ2~3枚
・オフの時用のボトム1枚
・寝る時の洋服
・下着5~6日分くらい
・スニーカ一足
・スリッパ(あったら便利、なくてもなんとかなる)
・タオル1~2枚
・洗面用具一式
・ハンガー(寮に洗濯干しあったけれど、持って行って良かったです)
・ヘッドライト(五合目泊の時の星を見る為の夜の散歩に便利でした。携帯の電気でもOK)
ちなみにですが、五合目に関しては、登山靴は一切必要ありません。基本コンクリートで整備されたお土産ショップエリアなので動きやすいスニーカー一足あればOKです。足りない日用品は下山時にスーパーやコンビニで購入しました。あとは常備薬としては生理痛の薬以外に下記の三つがおすすめ!
おはようございます☀
【富士山バイト&登山者におススメの常備薬】
✅酔い止め→五合目までの道のりクネクネ。運転手にもよりますが、車酔いする人多い
✅ビタミン剤→バランスの良い食事を摂るの難しい
✅胃腸薬→環境が変わると知らぬ間に弱ってる#おはよう戦隊0801 #のりこと富士山— のりこ@海外移住×セラピスト (@Norico_overseas) July 31, 2019
富士山バイトぶっちゃけ感想
皆さん、おはようございます☀
1日10時間労働をしてみての気付きは、起きてる時間は、寝る/食べる/仕事/トイレの4択になるということ。(睡眠時間7.8時間確保の場合)家事するのが異様に億劫になる。逆にそのくらい寝ないとアラサーには辛い。今日も良い一日を🍀#おはよう戦隊0724 #のりこと富士山
— のりこ@海外移住×セラピスト (@Norico_overseas) July 23, 2019
おはようございます!
ぶっちゃけ、富士山バイトは30の私にはかなりきつい😅
理由は、
・部屋シェア
→睡眠不足
なんだかんだ24時間拘束と感じる・まかない炭水化物メイン
→胃腸疲れ今日は台風で休みたい人募集してたので秒速で挙手!猛烈にグダグダします🍀#おはよう戦隊0727 #のりこと富士山 pic.twitter.com/c4C00I1iU1
— のりこ@海外移住×セラピスト (@Norico_overseas) July 26, 2019
一言でまとめるなら、本気でしんどかった!30のBBAには!死ぬかと思った!ただ、やはり「日本と言ったら⇒富士山⇒せっかくバイトするなら日本一の山で」という謎の単純思考と好奇心は止められなかったので、働いてみて良かったです。人生は一度きり!
30にもなると、ある程度いろいろな経験を積んで働き方に対する持論みたいなものがあるわけで、休み命!睡眠第一!長時間労働NG!が主な私のポリシーなのだがそれが微塵も守れなかったw 途中何度辞めようと思ったことか。なんだかんだ一か月頑張った自分を本当に褒め称えたいと同時に、もうこういう働き方はしたくないという再確認にもなりました。
あとは交通費が片道支給になるからというケチ精神で勤務期間を30日間にした自分もバカだった。ぶっ通しで働けるには1週間~10日間が限界でした。なのでそれくらい短い期間にしておいた方が自分の心にも体にも良い結果になり、楽しかったー☆で終われます。30日間にするならば途中6日おきくらいに休みを1日事前に申請しておくのがおすすめ。
私は10日目くらいに割と胃腸系の体調を崩し、ありがたいことに台風に際して休みたい人募集してたので秒速で挙手して1日休みを取り、そのさらに10日後くらいに事前に申請していた2連休があったのでなんとか心は回復。しかし、最後の5日間は寝不足により今度は咳が止まらず苦すぎるエンディングでした。
さいごに
途中何度辞めようの思ったことか数えきれませんが、なんだかんだで続けられたのは、天空からしか見れない美しすぎる景色と風通しの良い人間関係のおかげだと思います。とくに人間関係に関しては感謝感謝で、常勤の社員さんは本当素敵な人ばかりでした。日本に帰ってくるのが久しぶりすぎて、いろいろないらぬ日本に対する偏見があったものの、それを全て覆すくらい働きやすい人ばかりでそんな出会いに感謝。
Amazonで購入
Amazonで購入
コメント